2021-10-26
建物や土地を所有している人に、毎年納税義務が課されるのが「固定資産税」です。
固定資産税を算出するもととなる固定資産税評価額は、土地売却に際して売却相場を算出するのにも利用できます。
今回は、土地売却と固定資産税の関係に焦点を当てて、固定資産税の概要から固定資産税評価額の調べ方、土地売却に際して知っておきたい注意点などを解説します。
仙台市エリアで土地売却をご検討中の方は、ぜひご参考にしてください。
\お気軽にご相談ください!/
まずは、そもそも固定資産税とはどのような税金なのか、土地売却との関係を含めて解説します。
固定資産税は、土地など不動産がある市町村に対して納める地方税です。
毎年1月1日時点で、「固定資産」とされる土地や家屋、償却資産の所有者に対して課されます。
毎年4月~6月ごろに市町村から納税通知書が届き、年4回で分納するのが一般的です。
固定資産税は、各自治体が決定する「固定資産税評価額」により決まります。
実際の固定資産税額は、以下の計算式で求めます。
固定資産税額=固定資産税評価額×1.4%
固定資産税評価額は、原則として3年に1度見直されます。
土地の所有者にとってなじみ深い固定資産税は、土地売却とどのような関係があるのでしょうか?
固定資産税評価額に基づき土地の売却相場を把握できる
土地を売却する際には、売却する価格を決める必要があります。
売却価格を決めるときには、不動産会社に査定を依頼しますが、その前に相場を把握したいときには固定資産税評価額から割り出せます。
固定資産税評価額から売却相場を割り出す方法
固定資産税評価額は、公示価格の70%程度を目安にして決められます。
公示価格とは、国土交通省が毎年発表する土地売買の評価額のことです。
公示地価は、近年の取引事例や土地の収益性などを考慮したうえで評価されます。
そのため、固定資産税を70%で割り戻すとおおよその公示価格になり、売却相場を把握できるのです。
<固定資産税から売却相場を求める計算式>
売却相場=固定資産税評価額÷0.7
ただし固定資産税から逆算して求めた売却相場は、あくまでも目安となる点には注意が必要です。
固定資産税からおおよその売却相場を把握できますが、所有している土地の実際の売却価格を知るためには、不動産会社の査定を受ける必要があります。
土地は、方角や形状、周辺環境によって売却価格が大きく異なるためです。
並びにある土地であっても、四角い整形地と三角形の不整形地では、不整形地のほうが評価は低くなります。
固定資産税から算出した売却相場が、実際の売却価格とはならない点には注意が必要です。
なお、株式会社絆エステートでは仙台市にある土地の査定や売却を承っておりますので、お気軽にお問い合わせしてください。
この記事も読まれています|不動産売却を検討している方へ!土地の譲渡について基礎知識を知っておこう!
\お気軽にご相談ください!/
それでは、売却相場を把握するために固定資産税評価額を知りたいときの調べ方をご紹介します。
不動産を所有していると、毎年自治体から固定資産税の納税通知書が送付されます。
固定資産税評価額は、納税通知書に同封されている「課税明細書」で確認が可能です。
課税明細書には、所有者氏名や所有不動産の所在地、地積、地目などとあわせ、固定資産税評価額が記載されているので確認すると良いでしょう。
なお、固定資産税評価額は3年に一度見直されるため、最新の課税明細書をチェックするようにしてください。
紛失したなどの理由で課税明細書が手元にない場合には、不動産の所在地である自治体から固定資産税評価証明書の取得が可能です。
対象となる不動産が遠方にあるなど、不動産のある自治体の役所に行くのが難しい場合には、郵送を依頼すると良いでしょう。
依頼方法は自治体により異なるので、各自治体のホームページで確認するようにしてください。
この記事も読まれています|不動産売却を検討している方へ!土地の譲渡について基礎知識を知っておこう!
\お気軽にご相談ください!/
それでは、実際に土地売却する際に知っておきたい固定資産税に関する注意点をご紹介します。
固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者が、納税者とされることが特徴です。
そのため年の途中で土地を売却しても、固定資産税は全額売主に課税されます。
しかし、それでは売主に対して不公平であるため、不動産売却する年の固定資産税は、売主と買主で分担するのが一般的です。
年度の途中で売却により所有者が変わったときには、引き渡し日を基準にして固定資産税を日割り計算し、それぞれの負担額を決めます。
固定資産税は1月1日に所有者であった売主に納税義務があるため、買主分の負担額を売主が受け取って納税するのが一般的です。
日割り計算する方法を確認しましょう。
起算日
不動産売却で固定資産税の負担割合を決めるときには、いつを起算日とするかが重要になります。
起算日は、一般的には以下となる傾向があります。
ただし地域によって異なるため、起算日がいつになるのかは確認が必要です。
起算日は自治体のホームページで確認できますが、売却を依頼する不動産会社も把握しているので質問しても良いでしょう。
計算方法
それでは、実際に固定資産税の日割り計算をしてみましょう。
固定資産税の分担割合を決めるときには、起算日を起点として、引き渡し日前日までを売主負担、引き渡し日以降を買主負担とするのが一般的です。
固定資産税が20万円かかる土地を8月1日に引き渡した場合、売主と買主の負担割合は以下のようになります。
※なお、今回はうるう年ではないとして計算します。
<起算日が1月1日の場合>
売主負担額は、1月1日~7月31日までの、212日分になります。
対して買主負担額は、8月1日~12月31日までの、153日分です。
この日数分を、1年間の日数で割った割合がそれぞれの負担分となるので、以下のように計算します。
売主負担額:20万円×212日÷365日=11万6,164円
買主負担額:20万円×153日÷365日=8万3,836円
円未満の端数については、売主と買主で調整します。
今回は、売主負担額を切り捨て、買主負担額を切り上げて調整しました。
<起算日が4月1日の場合>
起算日が4月1日の場合には、売主負担額は、4月1日~7月31日までの122日分、買主負担額は8月1日~翌年3月31日までの243日分になります。
売主負担額:20万円×122日÷365日=6万6,849円
買主負担額:20万円×243日÷365日=13万3,151円
このように、起算日によって売主と買主の負担額は大きく異なるので、起算日は必ず確認しましょう。
この記事も読まれています|不動産売却を検討している方へ!土地の譲渡について基礎知識を知っておこう!
土地売却に際しては、固定資産税評価額から売却相場を確認することが可能です。
ただし実際の売却額は、土地の形状や周辺環境の影響を受けるので、不動産会社に査定を受けないとわかりません。
なお、株式会社絆エステートでは、仙台市にある土地売却のお手伝いをしています。
「とりあえず査定額だけ知りたい」といったお問い合わせにも応じていますので、お気軽にお問い合わせしてください。
土地売却ではさまざまな種類の税金がかかります。 場合によっては、税金が高額になることもありますので、事前におおまかな額を把握できると良いですよね。 この記事では、土地売却をお考えの方に向...
2021-10-12
土地売却の際にかかる税金は、大きな負担になるケースもあるため、仕組みについて事前に理解しておくと安心です。 そこで今回は、土地売却を検討中の方に向けて、土地売却における税金についてフォー...
2021-10-19
親が一人暮らしをしていた実家など、相続後は誰も住む人がおらず、空き家になってしまうケースも少なくありません。 相続した不動産が空き家になってしまうと、住宅の老朽化や近隣トラブルなどのリス...
2021-11-09
この記事のハイライト ●固定資産税は1月1日時点の所有者に納税義務がある●額が大きくなりがちな譲渡所得税では確定申告を忘れずに●税理士や各自治会による無料相談会をうまく利用...
2021-12-28
マンションの詳しい資料1以前マンションをご紹介していたお客様から、販売図面以外に詳しい資料が欲しいとの要望がありました。弊社でマンションの委任受けをする場合、販売開始前にマンション管理会社から『重要事項調査報告書』や『管...
2023-05-29
こどもエコすまい支援事業政府が行なう『こどもエコすまい支援事業』ですが、今年の12月31日までの交付申請期限となっておりますが、巷の噂では7月中には予算上限に達する見込みで、かなりの前倒しで終了するみたいです。今年4月1...
2023-05-28
美里町志賀町2丁目本日オープンハウスを開催しまして、他社様のご案内がありました。以前から当物件を見ているお客様のようで、本日2回目のご内覧とのことでした。自己資金の準備もあり、住宅ローンの審査も問題なさそうとのことで、明...
2023-05-27
AI査定弊社か加盟しているフランチャイズ『ハウスドゥ』による、不動産自動査定がありまして、膨大なデータを基に自動で計算して査定額を出すことができます。ただ、実際に査定結果を見てみると、人間が査定した場合と比較すると、まだ...
2023-05-26
引っ越すをする際や引っ越し先を決める際に気になるのは、「住みやすさ」でしょう。 住みやすさといっても、周辺の住環境や市が独自に実施している支援内容など気になる点は多くあります。 この記事では仙台市の住環境や実施されて...
2023-08-29
マイホームを購入する場合には住宅ローンの利用を検討する方が多いのではないでしょうか。 しかし、現状の借入限度額では住宅ローンでの購入は難しいなど、予算でお悩みの方もいるかも知れません。 そこで今回は、借入限度額を増や...
2023-08-22
住宅ローンの利用を考えるとき、ネット銀行を選択肢の一つとする方も増えてきました。 今回は、ネット銀行とはなにかをご説明したうえで、ネット銀行で住宅ローンを組むメリットや、銀行の住宅ローンとの違いについて解説します。 ...
2023-08-17
新築一戸建て住宅の購入時には、登記の手続きが必要です。 手続きは複数の種類があるのにくわえて、状況に応じて対応する手続きが異なるため、事前にその内容を把握しておくことをおすすめします。 この記事では、新築一戸建て住宅...
2023-08-10
一般的に不動産には固定資産税がかかりますが、所有していても課税されない土地があります。 そのような土地を相続する際に、相続税はかかるのか、土地活用は可能なのかなど、不安に思う方もいるでしょう。 この記事では、固定資産...
2023-07-18
不動産を売却する際、必ずプラスになるイメージを持っている方は多いのですが、実はマイナスになってしまうこともあります。 売って得た金額よりも、買ったときに支払った金額のほうが多いことを譲渡損失と言い、確定申告をすると控...
2023-06-13
農地の相続は農業を営む方にとって大きな問題です。 なぜなら、相続時には農地も例外ではなく相続税が発生するからです。 とくに、広大な農地を相続する予定の場合は、どれくらいの相続税がかかるのか心配になります。 今回は、農...
2023-04-18
使用していない土地の活用方法に悩んでいる方が多いでしょう。 しかし、放置していても税金がかかるので、有効に土地活用していきたいところです。 この記事では、農地の活用の仕方をご紹介するので、仙台市で使用していない土地を...
2022-11-15